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GW営業日&6T修理完了納車
気がつけばもうGWにはいっていたんですね・・・・。
長い人は10日くらい休みがあるとか。
私も、サクサク仕事が進むようになればいつかはそんな休みを取ってみたいです。
今は、とても無理ですのでGWは定休日の木曜日以外は通常営業です。
本日は、修理でお預かりしていた6Tお引き取りに来ていただきました。

この車両は6Vダイナモに6Vボイヤー更に発電不良で常時電気不足でした。
ルーカスダイナモで6Vでも12Vにしてもフルトラを付けるとやはり発電不足の傾向。
やはりダイナモ車両はマグネトー点火が一番だと思います。
しかし、今回の車両はすでにマグネトーは取り外されて有りませんので発電の方で何とかします。
普段は当店ではあまり使用しない12v交流発電のアルトンを使用します。
これで発電は安心ですね。



その他にも多数修理しました。
その様子は順次紹介して行きます。
トライアンフ 別体ギアボックス 5速投入①
通常4速のトライアンフ別体ギアボックスに5速を投入しします。
4速と5速では殆ど共通部品が有りませんのでギアの他にも細かな部品がいくつも必要です。
早速、バラしていきます。
今回はギアボック持ち込みですのでバラす所からなので助かります。



クラッチプッシュロッドブッシュがなんか変ですね。

ケース中の写真撮り忘れましたが結構ヘドロがありました。
ある年式以前のトライアンフのギアボックスはそのまま組むと結構オイル漏れをする構造です。
出来るだけ対策をしてやると殆どオイル漏れは無くなります。
バラした4速は使わないのでお持ち帰りです。

次回は組み付け偏です。
5月19日は春のツーリングです
5月の19日は春のツリーングを予定しています。
行き先は飛騨高山の予定です。

雨天中止 前日午後18時の天気予報で降水確率50%以上場合
詳細は後日ご報告します。
良いシーズンに是非走りましょう。
ユニットトライアンフ 発電機
夜間たまに電気系がおかしいかもとのご依頼です。
当店が修理する英車の発電方法は2種類です。
一つはダイナモ。
それともう一つはオルタネーターです。
今回は、ユニットトライアンフですのでオルタネーターの発電機です。
この車両は過去に当店で配線引き直し、レギュレーターは対策品に交換済みですので疑うはオルタネータとなります。
過去の経験からですと、オルタネーターがパンクするときはいきなり完全にダメになる気がします。
早めのチェック、交換が必要です。
プライマリーカバーを開けてみますと当時からのものでした。
この車両は1970年式ですのでカレコレ43年間もお仕事されていらっしゃいました。
(ルーカス製マグネットーローターには製造年が刻印されています)

本当にご苦労様でした。
明日よりゆっくりと隠居生活をして頂きます。
ルーカス製のオルタネーターは現在とても高価です。
なので、最近はお手頃価格な台湾製をメインで使っています。
極まれにルーカスをご希望される方もいらっしゃいますのでルーカス製も在庫しています。
その他に、カバーを開けた時に不思議な鉄片発見!!

なるほど。プライマリーチェーンのコマが一箇所破損です。
過去にも一度このような車両ありました。
破片を噛み込んでいなかった事は幸でした。

チェーン交換決定です。
チェーンを替えると言う事で早速プライマリー一式外します。
ついでにヘタリ気味のクラッチスプリングも新品に交換しておきました。

バッテリー点火の車両は発電が命です。
古いものが付いている車両は早めの交換をお勧めします。
ヴェロセット ギアボックス修理②
先日の30年代ヴェロセットギアボックスの修理の続きです。
アルミの溶接修理は終わりましたので今度はシフト関係の修理です。
元の状態はガタを通り越して違う部品が付いている位ガタガタでした。


アルミのケース側はかなり楕円になっています。 シフター側のシャフトも段付きガタガタ。


色々と過去に直した形跡が沢山有りますがどれも結果がイマイチな様です。
①まずは一番シャフト側の部分です。
大体この様な部品は2ピースで構成されていたりするのですが、どこをどう見てもワンピースの部品のようです。
当時の生産過程が見てみたいです。凄まじく大変だと思います。
仕方がないので一度傷んだシャフト部分を切断、出来るだけ太いネジ系でネジを切り連結する事にします。


②続いて受け側の部品です。
これは溶接で2ピース構成ですので一度旋盤で溶接部分を切断。
内径を先程作ったシャフトの外形に合わせた物を作って溶接すればOKです。


今回は色んな絡みを考えロウ付けで行いました。

③そして、最後はアルミのケース。
これは過去に溶接修理されています。
なぜこの部分が痛むかというと、今回修理している部品の先にチェンジペダルが付きます。
派手な立ちゴケ、転倒等があれば簡単にこの部分にダメージが出てしまいます。
しかし、材質がまずい上、腐食、過去の方法の分からにアルミ溶接ではここを追加で溶接修理する事は恐らく困難です。
しっかり直すのであれば一度過去の溶接修理部分を切り取り、再度アルミ溶接で盛り上げ整形するしか有りません。
しかし、上記2点の修理よりこの部分は正確である必要が有りませんのでまずは出来るだけ真円元穴を修正します。
その後、②の修理部分の外形を合わせてやれば大丈夫です。

グリスニップルの穴を開け、全部を組み合わせてチェックしてみます。




問題無しです。
後は、オーナー様が組み上げる時にわずかな微調整が出るか出ないか位です。
文章にすると、あっそうですかで終わりになってしまいますが当然この様な修理は単品部品製作、現物合わせのその都度修理ですので二回と同じ寸法で同じ方法でと言う事は有りません。
ケースの溶接を含めると当然一日ではとても終わりません。(二日半掛かりました)
少しでも丁寧で良い修理を短時間で出来る様に日々努力はしていますがどうしても時間の掛かるもの、不可能な物もあると思います。
先日もお伝えしましたが今回はオーナー様にお時間、ご予算にご理解を頂いた上で初めて出来たことです。
新品部品がそのまま使えない、部品があるあるとは言いながらも揃えるのが大変な英車ですので英車の良い維持にはオーナーの様のご理解も不可欠だと思っています。
しつこい様で申し訳ありませんが代替え部品があるものはこの様な修理はしません。
それは、交換してしまったほうが遥かに安く簡単に仕上がるからです。
この様な修理が不可欠な年式のバイクの維持、英車全般の維持にオーナー様の情熱は欠かせません。
ちなみに当店では情熱は販売しておりませんので予めご了承ください。
トライアンフ リジッド6T
ヴェロセット ギアボックス部分修理
ヴェロセットのギアボックスの修理です。
この車体は30年代の物でアルミの材質、腐食等が酷いのでとんでもなく苦労するのでやりたく無い仕事です。
今回は、オーナー様に事前に最悪のリスク、予算面をご理解頂きましたのでお受けしました。
まずは、破損してしまった部分の修理からです。


大きな破損箇所は、2箇所です。
一箇所は、過去にエポキシであがいた跡があります。
ご苦労様です。
2箇所とも溶接でクソ盛りします。


後は、ひたすら手仕事で整形して行きます。
最終的に位置決めして、ネジ山切って完成です。

その他に、単純にネジ山が傷んでいる部分が2箇所有ったのでヘリサーとで修正しておきました。
そしたら、一箇所事件発生。
余肉が薄いので心配していたのですがやっぱりアウトでした。

またしてもこの作業。



一度削って、溶接して、整形して、ネジ切って。
これでケース側は完了。
残すはシフト部分の修理です。
そちらの様子は次回紹介します。
今回の車両の様に簡単に代替え部品が見つからない物はこうして修理するしか有りません。
代替えが見つかるものは程度の良い物に交換するのが一番の近道です。(予算的にも)
なんでもかんでも修理すれば良いとは限りません。
修理に関してはオーナー様にお時間、ご予算等を最大限にご理解頂いた上で初めて私は出来るだけ良い修理が出来ると思っています。
オーナー様の理解無しではいい仕事は出来ませんのでどうぞご理解の程を。
また、ご理解頂けない場合は修理をお断りさせて頂く事も有ります。