先月、7月の一大イベントはヴィンセントの納車でした。
フルレストアついに完成致しました。


とんでもなく、恐ろしく時間がかかりました。
完全なるフルレストア作業でした。
ヴィンセントツインの部品点数はトライアンフツインの倍近くは有ると思います。
古い物で部品点数が多いのは修理する場合致命的です。
部品点数が多ければ多いほど痛む場所が多く、交換しなければいけない部品が沢山有るという事ですから。


一つずつ悪い個所を丁寧に直して行きました。
出来あがった車両は最高の仕上がりとなりました。
フロントのブレーキの効きが今一つですので乗りながら様子見、調整が必要以外は申し分無いコンディションです。

エンジンユニットは1000cc有りますので素晴らしいパワーが有ります。
当時、200キロ出したとかは納得できます。

フロントサスペンションはシリーズCより採用されるヴィンセントオリジナルのガードロリックフォーク。
入念に組み上げただけあって、ストロークの範囲内では全くテレスコピックに引けを取りません。
ガーダーフォークもそうなのですが、しっかり調整出来ている物は素晴らしいサスペンションです。
リアショックも完ぺきで素晴らしい動きです。
車両の乗り味はとてもスムーズ。唯一無二の乗り味でこれがヴィンセントツインといった感じです。
独特なクラッチ構造も心配された調整も全く問題なしでバッチリ。
しっかりと整備された英車を乗ると50年も60年も前にこの様な車両が作られていた事に本当に驚きます。
ヴィンセントもまさしくそうなのですが、今、新車で売っていても何も引けを取らない完成度です。
それが50年も60年も前に生産されていたんですから本当に驚愕です。

納車前にオーナーと私の二人で合計1000キロ走りました。
兎に角、完調の一言です。
出来あがりにオーナーも納得して頂き、うれしい限りです。
乗っていて好調、楽しいの一言です。

今回は、この様な車両のフルレストアをさせて頂けた事に感謝致します。
しかし、ここまで大変と知っていれば受けませんでしたけど。
いずれにしても良い経験をさせて頂けました。
オーナーとの約束の結果も最高の形で完成させる事が出来たと思います。
膨大な時間お待ちいただいた分、これから存分にビンセントを楽しんで下さい。
また、この様な特殊な車両の修理は基本受け付けておりません。
お時間、ご予算が無限にある方のみご相談下さい。
ひょっとしたら、間違えてお受けする場合もあるかも知れませんので。
何度も申し上げておりますが、完調な車両は全てしっかりと修理されている車両にしか有り得ません。
一台をその様な車両に仕上げるには時間と、ご予算が必要です。
安い車両を買えば後で時間とお金が掛かるだけです。
中途半端な意識では完調な車両を作り上げる事は出来ません。
もちろんそれを作る、直す作業はしっかりとした専門店でしか出来ませんので。
お店に足を運んで本当に良い付き合いを出来るショップを探す事も大切です。
オンライン上でクリックにて良い修理は買う事は出来ません。
基本的に当店でお受けしている車種は
コチラをご覧ください。